神戸元町バインミー83 (Bánh mì)・サンドイッチとモトコーの変わった人達
最近読んだ富士そば創業者の丹道夫さんの著書「らせん階段一代記」にこんな記述がある
ようやく気がついた大事な事は世の中で一番楽しく立派な事は「一生涯を貫く仕事」を持つ事です
言うは易し、行うは難しで、丹さんがこの立ち食いそば屋と言う仕事に全人生をかける事は大変な決断があったといいます
これまで温泉場での立杭打ち、弁当屋から這い上がり、不動産屋で月に500万円の月給を手にするようになってからの贅沢山味
しかし、人間の心は贅沢ざんまいの生活では決して満たされる事はありません
世の中の酸いも甘いも経験し、ようやくたどり着いた仕事が立ち食いそばでした
モトコーのバインミー 83さんのオーナーもバインミー に情熱を燃やす立派な仕事を見つけれて、ついついイートインで時間を過ごしてしまうのです
8月3日は「ハチミツ」の日
8月3日は「ハチミツ」の日と言う事で、店名のバインミー 83の名前にちなんでハス茶ーがサービスされるとのこと
バインミー83の由来は、ベトナムでは屋号に番地をつけるのが習慣で、それに習って83をつけたもの
83とう数字は「はちみつ」が好きなオーナーが名付けたもので、詳しくネット上では言えない秘密となっているので書きませんが、
普段なら1杯300円する高嶺の花のハス茶がサービスと言う事で、行列覚悟でいざお店へ向かいます
ピーク時間をかわしたせいか、なんとかたまごのバインミー とハス茶を頂けて満足の筆者です
たまごのバインミー
中は半熟でトロトロですが、たまに火加減によって中身が半熟にならない場合もあるのでご愛嬌です
シンプルですが、王道といった感じのたまごのバインミー
ベトナム人が好きなバインミー の一つだともいいます
鬼平コロッケを差し入れする背広の先生
モトコーには変わった人が多くて、その出会いも醍醐味です
この日は、汗の出る暑さの中、黒のパナマハットと半袖の背広を着込んだ老紳士が
なんでも、毎回差し入れを持ってくるらしいですが、バインミー は食べた事がないようです
バインミー は食べませんが、毎回差し入れをしてくれる老紳士
この日は鬼平コロッケを差し入れに話し花を咲かせます(以後、鬼平先生とよびます)
初面会ですが、筆者の事を「ご主人」、オーナーの事を「ママさん」とよびいろんな話を聞かせてくれます
見た目からは想像できませんでしたが、なんでも音楽の先生をされていたとのこと
戦中からおうちにグランドピアノがあったような裕福な家庭でお生まれになったようです
夢は、自分の持っている音楽の蔵書を利用して図書館を開設することらしいです
素敵ですね
シウマイのバインミー
鬼平コロッケ先生を隣に置いて
この日、初挑戦のシウマイのバインミー です
トマト風味のシウマイは、たっぷりのナマスとの相性もよく外の暑さを忘れさせてくれます
ホットチリソースをかけると横から鬼平先生が、「あんまりかけると利益がなくなるから」と
お店の事を心配されているようです
しかしながら、モトコーを行き来する来店客とおしゃべりしながら食べるバインミー は
ホットチリソース以上のスパイスとなり、食の楽しさを一層深めてくれるのです
塩ブタのバインミー
この日は、3日間漬け込んだ塩ブタバインミー を頂きます
最近は、違った種類のバインミー に挑戦している筆者です
3日間塩水に漬け込んだあとは、1日塩抜きを施します
それにしても、手間ヒマかけていますねー
神戸西区で取れた新鮮なパクチーを使用し
塩豚の脂と全体の調和を取りながら、口の中で東南アジアの香りが広がるのです
書籍紹介
東京に住んでいる人は誰でも知っているであろう「富士そば」の創業者・丹道夫さんの波乱万丈な人生記
らせん階段一代記
東京・江古田にあるベトナム料理店「Mai mai」のオーナーによる、バインミーの考察、おいしくて豊富なレシピ
バインミー ―ベトナムのおいしいサンドイッチ―
コメント