夕刊を無料で貰わない新聞配達のスナックのママ
高校を辞めてすぐにしばらく親戚の新聞配達店で手伝いをしていた。
主に夕刊だったたが、午後2時ころから翌日の朝刊に挟みこむチラシの折込みが行われて、3時ごろから5時ごろまでに夕刊の配達に出かける。その新聞販売店から少し山を上がったところにあるスナックの経営をしているママが夕刊配達のアルバイトに来ていた。
どうも新聞配達店の店長が行きつけのスナックで、そこのママを夕刊配達に誘ったらしい。その二人の関係はさておいて、ある時、配達を終えてお店に戻ってくるとそこにスナックのママがいた。
どうしても新聞販売店というの残紙として、不要に配達部数より多くの部数を新聞本社から送られてくる。送られてくるということは、買わないといけないという事で、新聞販売店の利益を圧迫する。ひどいケースになると、裁判沙汰になるのはたまに報道されるが、新聞会社だから大ぴらに世間の目に触れないのはその為だろう。
とうい事で、どうせ廃棄処分になる残紙が多いので、私はいつも1部もらって、家で読んでいた。
で、スナックのママにも「夕刊持って帰らないんですか?」と聞くと、「私は夕刊取っているかのいいの」という。
10代の私は理解に苦しんだ。
何で無料で貰える新聞をわざわざ販売店から配達してもらうのか?
後日、スナックのママにその様な質問をすると
種まきよ
「種まき」?
当時の私はすぐに理解できなかったが、新聞配達店の店長というのは営業活動の一環として、新聞を取ってくれている飲食店に定期的に飲みにいく。2人くらいで行けば、1回1万円くらいはする。
その様な営業活動プラス、スナックの常連さんになってくれれば、
そう、夕刊の費用なんて安いものなのである。
商売勘定といえば、何かいやらしい言葉の感じはするが、経営者というのは常に算盤勘定をしなければならない。
コストに対して、どれくらいの利益が得られるのかを総合的に考えている。
最近、街の商店街などで見られる、商品も購入したらマスクを無料で差し上げますよという企画も、その様にきちんと算盤勘定を考えて行われているのである。
翻って……、😎
最近、大阪に住むこのブログの熱烈な読者のY氏から私の身を心配されているようなので、今日はここで筆を置こう。
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