フランス語は必要か?ダブルディグリーでグランゼコール留学
ダブルディグリーでフランス留学を考えいるけど、フランス語のレベルが気になる方。授業、論文、現地での生活でフランス語が得意でないけど大丈夫?っと心配されている方。フランスに行った事がないけど、英語って通じるのと思われている方に向けに記事を書きます。力
フランスのリールにあるEDHEC経営大学院というビジネススクールに1年間留学していました。授業はファイナンスやマーケティングを中心にした経営学です。フランスといえば、ブランドメーカーや食文化のイメージが強く、”ビジネス留学”にはどちらかといえばアイビーリーグの方が日本では知名度が高いのも事実です。
しかし、実はフランスは世界でもトップレベルの高等教育機関がたくさんあり、ビジネススクールの教育レベルも非常に高いです。ビジネススクールに限らず、政治や工学など、専門性に特化したエリート養成機関のグランゼコールはフランス人にとっては非常に狭き門となっています。今回は、その”Grandes écoles(グランゼコール) “でのフランス語必要性を紹介します。
グランゼコールでフランス語ができなくても大丈夫?
フランスへ留学中の方から、よく頂く質問です。
そういう私も留学前はフランス人に聞き込みをして、質問されたのが「フランス語はできるの?」でした。フランスと英語圏のイギリスは北フランスのリールからユーロスタートいう電車で1時間30分で行ける距離にあります。しかしながら事、英語になると「こんなに英語が通じないのか」と驚嘆するほど、日常生活では通じません。
しかしグランゼコールのビジネススクール、特に留学生が多いプログラムでは結論から言えば、フランス語ができなくても大丈夫です。特に最近はフランスのビジネススクールでも多様性を重視してクラスの中で8割くらいは留学生というプログラムもあります。
理由としては、グローバル化が進む昨今、多様性という事が重視されており、如何に違ったバックグランドや文化を理解しながらビジネスする事がますます求めてられています。
自分の国の常識しか尺度を持っていないようでは、ビジネスすることは困難になってきています。そこで、各国のビジネススクールでは如何に優秀な学生を世界から獲得できるかが、今後の学校運営の生き残りをかけた鍵となっています。
もしフランスで就職したいのであればフランス語は必須
留学生の割合を見ると圧倒的に中国人とインド人の数が多いです。世界の人口の割合から考えても自然ですね。
フランスのEDHECビジネススクールにはMIM(Master in Management、ミムと呼びます)という3年間で修士号をとるコースがありました。一方で、私のように1年で修士号を取得するコースもあります。一見すると1年で修了できる方がいいと考えがちです。実は3年コースのMIMの方が人気があります。
理由としては、留学生の多くはインドや中国からやってくると言いました。彼らの大きな目的は修了後にフランスもしくはヨーロッパで就業する事です。修了後の給料面の待遇がいいですから。
しかしながら問題となるのはフランス語能力と就労VISAの取得です。そこでMIMでは、最初の1年間は座学を学び、2年目は企業で1年間インターンシップ、3年目は大学院でまた座学を学ぶといったカリキュラムが取られれ、フランスでのVISAの取得や就業機会を得られやすくなるよう、そのハードルを下げます。
ですので、フランスでの就職を考えられる方はフランス語が必須と思われた方が無難です。
日常生活ではフランス語が必要
英語で授業を行ったり、留学生が大半を占めるクラスでの学校生活では英語だけで何不自由なく過ごせます。
しかしキャンパスから一歩足を踏み出せば、ほとんど英語が通用しません。
私が住んでいた街はリールというユーロスターでイギリス・ロンドンまで1時間30分くらいに位置しますが、これほど英語が通じないのかと驚きます。
人間っていうのは追い詰められると頑張るもので、生きるために必要なフランス語はなんとか身に付きました。
例えば、毎朝コーヒーやクロワッサンを買う時に使用するフランス語やレンタル自転車が毎度のように故障してサービスセンターに電話するフレーズなどなど。
フランス語ができないと生活は非常に不便ですが、その不便の中からの気付きも大きいです。
元々、日本にいれば何不自由なく暮らせるのにあえて異国の地に行くのはある程度の不便さを経験できる貴重な体験でもあるのかと。
という事で、日常生活ではフランス語を話せないと非常に不自由さを味わう事もありますが、それも留学の醍醐味と言えば、英語圏とは違った気付きがあるかもしれません。
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