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工場の肉体労働から読書好きになった話
今日から工場勤務。
軽作業、雑用、力仕事など、入れ替わりの激しい化学工場。
夜間の大学生の身分で知らない徳島の土地で正社員で雇ってもらった電気設備の会社。
ちょうど受注した中学校の建設工事で資格が持っている人間が重宝すると、雇ってもらった会社も、もう建設現場も終盤にきて、普段は合わない社長に急に呼ばれた。
社長:「学校はあと何年あるんや?」
私:「あと2年です」
社長:「あと2年もか?施工管理3人体制で遊ばせる訳にはいかない。川内に行ってくれ」
私:「。。。。」
社長:「もう話はしてある」
学生ながら学校のない夏休みや冬休み以外は残業なしでやらせてもらっていた。学生としての引け目もあり、社長とのコミュニケーションもあまり活発にできずにいた。
工場での労働作業はルーチンワークで化学薬品を袋詰する。鼻にツーンとする匂いと、蒸し暑さ、横でどなる先輩社員がいて、この世の生き地獄。ベンゼンカルボン酸という石油から精製される化学薬品らしい。
長くやれる仕事ではないことはすぐにわかった。
初日はキツイもので、風呂に入りすぐにねた。
数日すると体は慣れてきたが、精神的に持たずに、本が無性に読みたくなった。いえの近くにブックオフがあり、仕事の帰りに百円の本を1冊買って、すぐに読む。
読書するのが面白くて、仕方がない。なんで今まで本を読まなかったんだろうと思うほどに。
結局、工場での勤務は1ヶ月ほどしか続かずにやめた。それ以来、ルーチンワークのようなものは苦手。
それから読書の習慣がついたのも、今の大きな財産になっている。
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