2026年8月6日の朝、神戸市兵庫区にある湊山温泉で、利用客に一枚の文書が配布されました。
表題は、「ご来店のお客様へ大切なお願い」。
そこには、カラン台の場所取りをはじめとする、周囲への配慮を欠いた行為について、今後は厳格に注意するという店主の方針が記されていました。

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利用客に配布された「大切なお願い」
今回、利用客に配布された文書には、次のように書かれています。

2026年8月6日の朝から、湊山温泉の利用客に配布された「ご来店のお客様へ大切なお願い」。
【ご来店のお客様へ大切なお願い】
謹啓
いつも当店をご愛顧いただき誠にありがとうございます。当店は、皆様が心身を癒し明日への英気を養っていただける場所であり続けたいと常に願いながら運営をしています。
温浴施設とは心からリラックスする場所であり、「厳しいルールばかりで縛られた窮屈な空間であってはならない」というのが私どもの想いではありますが、過度なルールを設けないという事は無法地帯にしても良いという事ではありません。
因って今後、カラン台の場所取りをはじめとする周囲への配慮を欠いた行為を確認した場合、厳格に注意させていただきます。こちらからのお願いを聞き入れていただけないと見受けられた場合は今後の入館を一切お断りすることがありますのでご了承ください。
長年ご愛顧下さる常連様でも新規のお客様でも平等に対処させていただく所存です。
今後も湊山温泉が皆様に愛される場所であり続けるためには皆様のご協力が必要不可欠となります。
どうかご理解いただき今後も当店をお引き立て賜りますようよろしくお願いいたします。
店主敬白
混雑時に問題となるカラン台の場所取り
今回のお願いで、具体的に挙げられているのがカラン台の場所取りです。
実際に湊山温泉を利用していると、洗面器やシャンプーなどの私物をカラン台に置いたまま、長時間湯船に浸かっている利用者を見かけることがあります。
本人は湯船に入っているため、その間カランを使用していません。しかし、私物が置かれていることで、ほかの利用者はそのカランを使いにくくなります。
空いているカランが十分にある時間帯であれば、大きな問題にならない場合もあります。
ところが、利用客が増える朝の時間帯や混雑時には、実際には使用されていないカランが私物によって占有され、体を洗いたい人が利用できない状況が生じます。
場所取りをした側が注意することも
さらに問題なのは、私物だけが置かれたカランをほかの人が使用すると、場所取りをしていた本人が戻ってきて、
「ここは使っています」
などと、使用している人を注意する場合があることです。
カランは施設の共用設備であり、私物を置いた時点で、その場所が個人専用になるわけではありません。
しかし、一部の長年の利用者には、**「自分の荷物を置いたカランは、ほかの人が使ってはならない」**という、施設が定めたものではない独自の認識があるようです。
筆者が実際に見かけた範囲では、長年通っていると思われる高齢の利用者に多い印象があります。
ただし、問題の本質は年齢ではありません。
施設の共用設備を私物で確保し、それを当然の権利であるかのように扱うことが問題です。
男女を問わず施設にクレーム
カラン台の場所取りについては、男湯だけでなく女湯でも問題となっており、男女を問わず施設側にクレームが寄せられているとのことです。
初めて湊山温泉を訪れた人にとって、空いていると思ったカランを使用しただけで常連客から注意されれば、気持ちよく温泉を楽しむことはできません。
事情を知らない新規客が、常連客の間だけで通用している独自のルールに従わされるような状態になれば、
「常連客以外は利用しにくい」
「初めてでは入りづらい」
という印象にもつながります。
常連客も新規客も平等に対処
今回の文書で特に重要なのは、次の一文です。
長年ご愛顧下さる常連様でも新規のお客様でも平等に対処させていただく所存です。
昔から通っている常連客は、地域の温泉を長年支えてきた大切な利用者です。
一方で、長く利用していることが、施設の設備を優先的に使ったり、独自のルールをほかの利用者に求めたりする権利になるわけではありません。
常連客か新規客かにかかわらず、同じ利用者として平等に対応するという店主の方針が、今回明確に示されました。
また、注意を聞き入れない場合には、今後の入館を断ることがあるとも記されています。
単なるマナー啓発ではなく、施設として場所取りを放置しないという強い意思を示したものといえるでしょう。
昔ながらの温泉を未来に残すために
湊山温泉は、昔ながらの雰囲気と源泉かけ流しの湯を楽しめる、神戸市内でも貴重な温泉です。
昔からの常連客に愛されてきた場所であると同時に、これから初めて訪れる人や、若い世代、地域外から訪れる人にも利用してもらわなければ、施設を将来へ残していくことはできません。
厳しいルールばかりの窮屈な温泉にする必要はありません。
しかし、ルールを増やさないことと、一部の利用者による場所取りや独自ルールを黙認することは別の問題です。
使い終わったカランから荷物を移動させる。
湯船に入っている間は、カランをほかの人に譲る。
それだけでも、混雑時の利用環境は大きく変わります。
昔ながらの温泉を、一部の常連客だけの場所ではなく、誰もが安心して心身を癒やせる場所として残していくために。
今回のお願いは、湊山温泉のこれからを考えるうえで、大切な一歩だと思います。


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