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「好気性処理」と「嫌気性処理」の違いと生物にとっての快適な環境

2020 3/06
「好気性処理」と「嫌気性処理」の違いと生物にとっての快適な環境
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「好気性処理」と「嫌気性処理」の違いと生物にとっての快適な環境

水処理の作用を見ていると何とも言えず面白いと思うのがバクテリアの作用だ。

難しく言えば、いくらでも難しく説明はできるんだろうけど、水を綺麗にして海や川に放出する前に行うのにこのバクテリアの働きが欠かせない。

その生物(バクテリア)にとって如何に快適な環境を整えてやるかがキーとなる。

それが好気性生物処理と嫌気性生物処理だ。

例えば魚の養殖では、最近RASという閉鎖循環式養殖システムというのがある。これは魚のエラから出るアンモニアはどう無毒するかが重要になってくる。この時、活躍するのが好気性生物処理だ。

好気性生物処理
 

  ↓ O2

NH3 → NO3

 

これはNH3(アンモニア)からNO3(硝酸塩)への変化。酸素を加えて、酸素の好きなバクテリアの活動が活発になり、硝酸塩へと変化する。そのために酸素が大好物のバクテリア(好気性生物)に酸素を与えてやるのと、そのバクテリアが住み心地いのいい環境(家)を与えてやる。例えば、水を浄化する時に川に炭を入れるのをみた事があるひともいるかもしれない。あの炭には細かい穴があって、その穴の中にバクテリアが住んで、水を綺麗にする作用がある。

だからそのバクテリア(好気性生物)が好きな餌と住まいを整えてあげれば、アンモニアをよく硝酸塩に変化させ、魚にとって無毒化してくれる。

次にNO3(硝酸塩)からN2(窒素)に変化させる処理を、嫌気性生物処理という。

嫌気性生物処理
 

   ↓ Organic (有機物)

 NO3 → N2

 

嫌気性というのは酸素が好きじゃないという意味だが、実際はNについている酸素が好物のバクテリアである。このバクテリアがNについている酸素と有機物があるとN2(窒素)へと変化させてくれる。好気性生物(バクテリア)に比べて、嫌気性生物(バクテリア)は弱いので、酸素が多いと好気性生物(バクテリア)が優って、嫌気性生物(バクテリア)が活躍できなくなる。そのために、酸素を少なくするのだ。

ここが実に面白く、ニンゲンにとっても置き換えて考える事ができると思う。例えば、色々な人間がいて、例えばスポーツが得意でないけど、語学が得意な人間がいれば、自分が活躍場所を選べばいい。例えば、経営者からすれば、その従業員に活躍する場を提供できるような環境と整えてあげる。適材適所ということを言えるだろうけれど、なかなかそれが行われていないのが実際の組織と言えるだろう。

という事で、魚の養殖では、魚は酸素がないと危険なので、好気性処理を行いアンモニアを硝酸塩に変えて無毒化する。そのあとの下水処理では(これは養殖システムの規模と自治体毎に決められた排水基準によって異なるが)嫌気性処理にて窒素を除去する処理が行われている。

余談ですが今騒がれているコロナウイルスはその名の通りウィルスであり、バクテリアとは異なる。

ウィルスとバクテリアの違いは定義は細かく言えば、色々あるが生物かそうでないかという事になる。

バクテリア(細菌とも呼ぶ)は生物の一部である。

細菌とウイルスの違い


■細菌は遺伝子と、遺伝子から「増殖するための道具(タンパク質 = 酵素)」を作る仕組みを持っているが、ウイルスは遺伝子しか持っていないので寄生した細胞の持つ仕組みを借りなくてはならない。

■細菌は栄養があれば自分で増殖できるが、ウイルスは他の細胞の中に寄生しないと増殖できない。

ウイルスは生物ではなく物質である

という事で、余談になりましたがバクテリアの好気性生物や嫌気性生物にしても、快適な環境というのがあり、それぞれが活発に働きやすい環境がある。

最近、世間を騒がしているコロナウィルスにしても、毎日満員電車にのる大都市の人間に働きやすい環境とは何かというメッセージを出しているような気がする。

この世の中には、意味のない作用というものはなくて、何か原因があって結果が出てきている、そんな意味で今回の騒ぎを考えると人間にとって快適な環境とは、人間らしい働き方とは何かを考えると感慨深いものがある。

この記事を書いた人

自由度の高い発信を求めて2019年11月よりFurublogを開設。雑誌や新聞で幅広く活躍中。鮮魚店配達、料理人、うどん打ち、電気工事士、デパートの早朝掃除、事業開発など様々な職種を経験。フランス留学、食文化、温泉、時事ネタなど独自の視点で発信。

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