真相・その後1・「紀州のドンファン」遺産は約13億5000万円、全額市に寄付
あの世間を騒がせた「紀州のドンファン」って最近どうなっているの?
2020年5月28日のスポニチで「紀州のドンファン」こと野崎幸助さんについて、こんな記事が掲載されました。
紀州のドンファン親族が提訴“遺言書は無効”…遺産は約13億5000万円
「紀州のドン・ファン」と呼ばれた資産家で、2018年5月に急性覚醒剤中毒で死亡した和歌山県田辺市の酒類販売会社元社長野崎幸助さん=当時(77)=の兄(86)ら親族4人が「全財産を市に寄付する」とした野崎さんの遺言書の無効確認を求め、遺言執行者の弁護士を相手取り和歌山地裁に提訴したことが27日、分かった。遺産は約13億5000万円とみられる。
訴状などによると、遺言書の作成は13年2月8日付。原告側は(1)コピー用紙1枚に赤ペンで手書きされ熟慮の末に作成したとは考えにくい(2)市に寄付する合理的動機が見当たらない(3)遺言書が保管、発見されたとされる状況が不自然――などの理由から「野崎さん以外が遺言書を作成し無効だ」と主張している。提訴は4月18日付。
出典: 2020年5月28日 05:30、スポニチAnnex
野崎さんと言えば、2016年に和歌山の自宅から現金6000万円と宝石・腕時計など29点の貴金属5400万円相当を交際クラブで知り合った女性から盗まれ、逮捕、ワイドショーで大きく取り上げられました。
その後、2018年に、自宅2階で意識を失っているのを家族に発見され、死因が急性覚醒剤中毒という不可解な死をあって、多くのメデイア等で取り上げられました。
そんな「紀州のドン・ファン」こと野崎幸助さんですが、2016年に本を出版されています。その名も「紀州のドン・ファン~美女4000人に30億円を貢いだ男」というなんともセンセーショナルなタイトルです。
筆者は最近この本を読みましたが、なんとも味わい深いというか、元々、裕福でもなく、教育にも恵まれなかった野崎さんの回顧録ですが、非常に世の中の裏側からみた視点が描写されていました。
その本質的な洞察眼や人間の動物的なところが豊かに表現されていて、大変面白く読ませて頂きました。今のこの世の中で怒っている現象にも参考になりますので、今回はその一部を解説を加えて取り上げさせて頂きます。
生い立ち
和歌山県田辺市の7人兄弟の三男坊として生まれた野崎さん、終戦直後ということおあいまって大変貧しい少年時代を過ごしました。鉄屑拾いで生計を立てていた野崎さん、しかし一向に向上しない生活に心機一転、当時はまだ店頭や自動販売機で入手しずらかったコンドームの訪問販売で利益を出し、金貸し業へと進みました。
そんな野崎さんのアドバイザーというか、心の師はグッチ先輩です。なんでグッチ先輩かというと、いつも愚痴ばかっり言っているのと、山口さんという名前からそのようなあだ名がついたそうです。
グッチ先輩は、野崎さんにいつもこの質問をします。
お前の目標は何だっけ?
はい。金を稼いでいい女とエッチすることです
そこらへんのやりとりは読んでいて「クスクス」笑ってしまいそうな、赤裸だで、また清々しいですが、この本の魅力でもあります。
グッチ先輩の教え
そんな野崎さんの師匠であるグッチ先輩は、お金持ちになる為にこのように野崎さんこう諭します。
どうやったら金持ちになれますか?
親が金持ちなら簡単だろうけど、お前は違うからダメだ。まずは資本家にならないと資本主義社会で勝ち上がれないと思う。でも、資本家になるのは無理だから、種銭となる小金をためることだ。ある程度金ができれば金が金をうむようになるから。
じゃ、手取り早く種銭を稼げるにはどうしたらいいですか?
急に言われても俺にも考えつかない。俺だって金には苦労しているから大学にも行けなかった。大学にいくという事は、勉強するだけでなく社会的な地位を築けるという意味もあり、学閥の一員になれると意味もある。
当時の若かりし頃の野崎さんにはそんな事は知るよしもなかったと述懐していますが、社会引っ張っていくのが、官僚という雲の存在であることを知るようになった野崎さん。そして、金貸し業に進出し、多くの官僚や一流企業の管理職に金を貸すようになり、その裏側を知る事になります。
続く…
野崎さん著書の紹介
紀州のドン・ファン 美女4000人に30億円を貢いだ男 (講談社+α文庫)
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