ラストシャングリラ vol.2【オペラ座の怪人・沼尾みゆきと諸星和巳のミュージカル】
ミュージカル・ラストシャングリラの魅力は、演者と観客の距離が非常に近いこと。
全体で100人くらいの小劇場ならではの魅力だ。
前列の2列目から見ると、役者の息遣いや喉の動きまではっきりと見える。
両隣は女性の観客だが、諸星和巳が出演するシーンは転げるように笑っている。彼の出るシーンは型破りであり、コメディータッチの演技で、面白いのは確かであるが、これほどまで会場が笑いで包まれるところから推測するに、諸星ファンで会場が埋めつくされているのだろう。
また演技の後は、役者の方々が出口で迎えてくれる。コロナウィルスの影響でマスクをつけている役者の母が多いが、諸星和巳の丁寧に観客に挨拶してくれるのはファンにとっても魅力だろう。
歌で印象的だったのは藤島亮子(ふじしま・りょうこ)役の 橋本愛奈さん。黄色のフードつきトレーナをきて、シャングリラの歌を歌う。その歌声は1980年代の女性アイドル歌手を思わせる透き通った甘い声。いつも聞く劇団四季のミュージカルとはまた違った印象を与える。
歌の上手さでいうと沼尾みゆきの歌は、また印象的だ。多分、セリフが地声で大声を出すようんシーンが多いが、発声訓練を受けている歌手にとってはあまり得意でないのだろうかと想像する。もっと彼女の個性が活かせるような高音の歌を聞きたかった。
しかし新しい新境地というか、これまでにないヒール役的な役柄で、これまでオペラ座の怪人のクリスティーヌ役やウィキッドのグリンダ役を知っている沼尾みゆきファンにとっては新鮮だ。
ジーパン刑事役の田村雄一の刑事ドラマ「太陽の吠えろ」にでてくる名台詞は面白かった。こうやって書いていると思うのが、舞台の脚本を書いている人は1980年代に多感な時期を過ごした40代から50代の人だろう。今の20代や30代の人が観てもわからないのだと思う。
光genjiの歌も歌われるシーンが出てくる。これも当時の光genjiファンにはよくわかるが、会場が光genjiファンで埋めつくされているのだからターゲット顧客のハートはしっかりキャッチしていた。
公演は2020年3月1日まで、チケットは残り僅からしいですが、、、
<チケットお申し込み>プレイガイド(カンフェティ)→https://www.confetti-web.com/Last_Shangri-La
光GENJI
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