マイクロツーリズム・県越え移動・星野リゾート・緊急事態宣言全面解除
政府は5月25日、東京を含む5都道県への緊急事態宣言を解除した。4月7日に発令した宣言は約7週間ぶりに全面解除となった。新型コロナウイルスの感染拡大防止と社会経済活動の両立をめざす基本的対処方針も決めた。新型コロナ第2波を警戒しつつ経済活動を再開させる新たな段階に移る事になる。
いち早く緊急事態宣言が解除された地方と首都圏では、人の動きに違いがみられる。例えば東京などは、緊急事態宣言前から多くの人が外出し、天気の良い5月の日曜日、日光浴やショッピング楽しむ姿がみられた。
一方、石川県の知人から聞く話では、繁華街である金沢市中心の片町でも人通りが戻っていないといいう事である、これには地方と首都圏のマインドの違いが影響しているように思われる。
街角のインタビューは市井の代表コメントではない
例えば、2020年5月24日付けの石川県の地元紙である中日新聞ではこのような記述がみられた。
道の駅近くの千里浜なぎさドライブウェイは、三十一日まで全線通行止めの予定。野間駅長は「絶対量は少ないのでまだまだだが、流れが変わってきた。少しずつ元に戻る兆しが見えてきたかなという思い」と話した。ただ、都道府県をまたぐ移動の自粛が呼び掛けられる中で、県外ナンバーの車も増えており「手放しでは喜べない」と複雑な心境も示した。
テレビや新聞をみている視聴者や読者の多くの人は気づかないかもしれないが、一般人として紹介されているコメントというのは、決して一般人のの代表でなく、マスコミのディレクターや編集者が自分が表現したい意見をピックアップしているだけのものである。つまりは、常に意図的なものが含まれていると思ってみた方が良いという事である。
複雑な心境を示したとあるが、複雑な心境なのは、黒川検事長と賭け麻雀をしていた同業の産経新聞や朝日新聞の社員(元社員含む)で、経済を潤すも近場の観光を開放的な空間で楽しむ人たちではない。
なぜ同業者を追求しないのか。それは追求しないのでなく、追求できないと考えた方が良いだろう。
これからの観光業の戦略について、星野リゾート代表の星野氏の新型コロナ後の観光産業についてYoutube動画「NewsPicks」でのデスカッションが非常に興味深い内容だった。
マイクロツーリズムとは?
先日、星野リゾートの星野代表のアフターコロナの観光産業についてのディスカションが非常に興味深く参考になりました。星野代表が提唱するのは、マイクロツーリズムです。
マイクロツーリズムとは、県をまたがない観光、近場の観光の事です。
星野氏によると、日本の観光市場というのは26.1兆円。なんとインバウンド需要というのは、そのうちの4.5兆円しかないという。とういことと差し引き、21.6兆円が日本人による日本国内の観光によって占められているという。
ターゲット顧客を3つにカテゴリーに分けると
1. 近場からの観光客 2.首都圏からの観光客 3.海外からの観光客
となる。そして、コロナ収束後としては1=> 2 => 3 の順番で顧客が戻ってくるという見込みである。
という事で、緊急事態宣言が全面解除された今、まずは1.近場の観光客からのターゲットに絞って戦略と施策を準備する事が観光業、宿泊業者にとっては重要になってくる。
26日も、緊急事態宣言が全面解除された事を受けて、日経平均株価は上昇(午前の終値で前日比+455.39の上昇)を見せた。これからの観光業の復帰に期待する動きもみられ、個別株では菓子大手でお土産ものを中心に地域限定の菓子製販会社を統括する寿スピリッツは午前だけでも約10%の上昇を見せた。
写真は寿スピリッツの株主優待でもらえる「因幡の白うさぎ」。因幡の白うさぎは、愛らしいうさぎの形の焼きまんじゅうです。うさぎの生地には地元の大山バターを使用し、なめらかでしっとりした生地、黄身餡の上品な甘味、そして香ばしい焼き上がりのバランスが、絶妙。
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