【箱根・強羅温泉に緊急電話取材】大湧谷・火山性ガス・台風・コロナ・温暖化
2020年某月某日
緊急事態宣言の対象範囲が全国へと拡大される中、箱根にある強羅温泉の経営者に電話で緊急取材した。
ここの温泉施設は実際はとある学習塾が経営しており何とも異彩を放つ。何でもリーマンショック時に当時のオーナーから学習塾が買い取った。元々は、学習塾の従業員向けの保養所としてオープンしたが、現在は保養所の役割はほとんどなく強羅でも知られる高級温泉宿として有名だ。
大手旅行検索サイトの楽天トラベルでは、5点満点中の4.8点の評価を得ている。強羅温泉の中でも大手が運営する一部の旅館は休業しているが、中小零細企業が経営する旅館は運営を続けている。
このような状況で、一般の従業員には休業してもらい、運営責任者一人で何とか運営している。箱根・強羅の状況は、多くの公園や美術館の施設などは休業しており、客数は減っているという。
しかしながら本誌の取材に対して、温泉宿の施設運営責任者からは意外な回答が帰ってきた。「昨年は危機的な状況でした。それを乗り越えたので、今年はまだ大丈夫と」何とも前向きな答えが。
2019年に箱根で何があったのかというと、
1.観光名所である大涌谷が噴火警戒レベルの引上げの影響により、2019年5月19日より閉鎖、2019年11月15日(金)までそれが続いた。大涌谷の風景は格別だ。そこから眺める富士山は写真では伝えきれない雄大さがある。大涌谷に入れなかったのが箱根の観光客に大きな影響を与えた。
*火山性ガスの影響で、次の方は生命に関わりますので車外での観光はできません。
■アレルギー性ぜん息の方 ■気管支疾患の方 ■呼吸器(肺)疾患の方
■心臓疾患の方 ■心臓ペースメーカーを装着している方 ■体調不良の方
また、妊娠中の方、新生児・乳幼児やアレルギー体質などをお持ちの方、ご高齢の方は、ごく微量でもぜん息等の発作などをおこす可能性がありますので車から降りることをとりやめることも含め充分ご検討ください。
*玉子蒸し場までは行けません*
黒玉子を作る「玉子蒸し場」へつづく大涌谷自然研究路は現在通行止めです。黒玉子は「くろたまご館」で購入可能です。
2.台風19号の影響で崖崩れが発生、大涌谷または早雲山が引く温泉配管パイプに壊滅的な被害があり、温泉が利用できなかった。強羅温泉で温泉が利用できないといったら、カフェでコーヒーが飲めないと同じくらいインパクトが大きい。
さらに例えるならイタリアのスーパーマーケットに行って、トマトとモッツアレラチーズが買えないような、宝塚に行って宝塚歌劇団のミュージカルが見れないようなものだ。
3.温暖化の影響により雪が少なくなった。箱根はスキー場があるわけではないが、紅葉が綺麗な場所だ。一見、雪がへった事が影響は少ないように見られるが、寒暖の差が小さくなる事で紅葉が綺麗に見れなくなるという。
こう考えると「風が吹くと桶屋が儲かる」ではないが、関節的な事象が観光施設にもじわじわ影響が出ているという。
そして2019年の最も困難な時期を乗り越えた今、その温泉施設の新たな課題を乗り越える大きな自信を持って日々の生活に運んでいる。「成功や財産が人を育てるのではない、逆境が人を育てる」とはよく言ったものだ。
上強羅駅からすぐの温泉旅館施設。おすすめのアクセスはバスである。小田原駅より「伊豆箱根バス」の「箱根園又は湖尻行き」に乗車。「中強羅入り口」で下車するとケーブルカー上強羅駅はすぐ目の前。
大手旅行検索サイトの楽天トラベルでは、5点満点中の4.8点の評価を得ている有名な温泉宿。
源泉かけ流しの温泉。硫黄の香りが心地いい。
部屋から見える眺望は心落ち着かせてくれる。
周辺には桜の花が出迎える
温泉宿の前にさく色とりどりの花。
夕食には刺身がつく。強羅の宮城野というところの魚やから毎日仕入れている。
金目鯛の煮付けが酒のつまみによく合うとの事。
肉も出てきて、多くの客も食べきれないという。もう少し手加減してください。
大涌谷から眺める日本の名山・富士山。富士山は離れたところから見る方がよく行ったものだ。富士山の迫力が写真では伝えきれないのが残念。
立ち入り禁止の危険な場所へのアクセスへは警備員の方がしっかりとついておられる。
箱根の山々にもポツポツと桜の花が浮かび上がる。
ハーバード流 逆転のリーダーシップ (日本経済新聞出版)
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